Cyclopia intermedia(ハニーブッシュ)の効能・特徴・使い方

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Cyclopia intermedia E. Mey. / ハニーブッシュは、ハニーブッシュティーや、英語ではマウンテンティーとも呼ばれるマメ科(Fabaceae)の多年生の低木です。植物学者エルンスト・マイヤーによって記載された南アフリカの固有種で、ケープ地方の山岳地帯に生育しています。ハニーブッシュは、自然な甘い風味と南アフリカの民間医療における位置づけから何世代にもわたって親しまれてきた植物で、主に浸出茶として、地域の人々の日常生活でも国際的なお茶の市場でも飲まれています。

ハニーブッシュ(Cyclopia intermedia)の植物図:細い葉と蝶形の黄色い花をつけた木質の枝。ハニーブッシュは南アフリカのケープ地方の山岳地帯に固有の低木。
マメ亜科(Faboideae)に典型的な蝶形の黄色い花が、ハニーブッシュの木質の枝に茂る細かな葉の間から顔をのぞかせます。

この植物は鮮やかな黄色の花と蜂蜜を思わせる香りで知られ、こうした特徴がその通称の由来となりました。ハニーブッシュの伝統的な利用は南アフリカの先住民の共同体にさかのぼり、人々はさまざまな薬用目的でこの植物を用いてきました。現在、その一部は主に実験室や動物を対象とした研究で調べられていますが、その結果はまだこの植物を薬とみなす根拠にはならず、ポリフェノールを豊富に含む飲み物としての関心を高めるものとなっています。

一般名と国際名

  • 日本語: ハニーブッシュ、ハニーブッシュティー。
  • アフリカーンス語: bergtee, heuningtee.
  • イタリア語: honeybush, tè di honeybush.
  • 英語: honeybush, mountain tea.
  • スペイン語: arbusto de la miel, honeybush, té de honeybush.
  • ドイツ語: Honigtee.
  • フランス語: buisson à miel, honeybush, thé de honeybush.
  • ポルトガル語: chá da montanha, chá de honeybush, honeybush.

アフリカーンス語の名前であるbergtee(山の茶)とheuningtee(蜂蜜の茶)は、山地に生えるこの植物の生育環境と花の香りを反映しています。一方、日本語を含むほかの多くの言語では、英語のhoneybushという形をそのまま使い、arbusto de la mielやbuisson à mielのような直訳の名前を併用するのが一般的です。

学名上の異名

Cyclopia aurea Fourc.、Cyclopia brachypoda var. intermedia (E. Mey.) Hofmeyr & E. Phillips、Cyclopia subternata sensu Hofmeyr & E. Phillips、Cyclopia vogelii var. intermedia (E. Mey.) Harv.は、歴史的にCyclopia intermediaと結びつけられてきた学名です。このうちCyclopia subternataについては、sensuという表記はこれらの著者がこの名前を本種に当てはめたことを示すだけで、正式な異名ではありません。Cyclopia subternata Vogelは別の種であり、こちらもハニーブッシュの生産に使われています。Cyclopia属の分類は詳しい研究の対象となり、これまでにいくつかの再分類が行われてきましたが、現在ではCyclopia intermedia E. Mey.という名称が最も広く認められ、現代の科学文献で用いられています。

科:マメ科(Fabaceae)

Cyclopia intermediaは、Leguminosaeとも呼ばれるマメ科(Fabaceae)に属します。マメ科は顕花植物の中でも最大級の科のひとつで、莢(さや)状の果実をつけることと、多くの種が土壌に窒素を固定できることが特徴です。この科には、イナゴマメ、インゲンマメ、エンドウ、ダイズなど、経済、食料、医療の面で非常に重要な植物が数多く含まれ、南アフリカの伝統的なお茶であるルイボスもその仲間です。

科の中では、ハニーブッシュはマメ亜科(Faboideae)に分類されます。この亜科は蝶形の花の構造と生理活性化合物の豊富さで知られ、こうした植物化学的な多様性が、多くの種が薬用として注目されてきた理由の説明にもなっています。蝶形花冠をもつ黄色い花と莢状の果実をもつCyclopia intermediaは、マメ科に典型的な形態的・化学的特徴をよく示す例です。

茶や調製に用いる部位

  • 茎
  • 葉
  • 花

お茶をつくる際には、葉のついた細い枝、茎、花を利用します。これらは細かく刻まれ、乾燥の前に伝統的な発酵工程を経ることもあり、この工程によって原料の色が濃くなり、お茶の甘い香りがいっそう豊かになります。発酵させたものと発酵させていないものはどちらも科学的な関心を集めており、研究者がマウスの皮膚への作用を調べた際にも、この2つの形態の抽出物が使われました。詳しくは薬用特性の項で説明しています。

民族植物学的・伝統的用途

民族植物学の記録では、ハニーブッシュは主に滋養と去痰のための飲み物として、南アフリカの民間医療で呼吸器の不調に用いられてきたと記されています。こうした用途は伝統を反映したものであり、医師による診断や医療に代わるものではありません。これは、抗生物質と専門家による経過観察が欠かせない肺炎や結核のような重い病気では、とりわけ重要な点です。

  • 気管支の不調(伝統的な記録)
  • 結核(滋養のための飲み物としての歴史的な記録で、結核への対処法としての価値はない)
  • 更年期症状の緩和(民間での用途で、臨床的な裏付けはない。ホルモンに関する注意は禁忌と副作用の項を参照)
  • 咳の緩和(伝統的な記録)
  • 痰(去痰を目的とした伝統的な記録)
  • 肺炎(補助的な飲み物としての歴史的な記録で、医療の代わりには決してならない)

薬用特性

以下の特性は、細胞や動物を用いた実験的研究の知見をまとめたものです。いずれも人を対象とした臨床試験では確認されていないため、利用の指針ではなく、研究の方向性として読む必要があります。

  • 抗炎症作用(実験的研究で検討された作用で、臨床的な裏付けはない)
  • 抗菌作用(実験室での試験で報告された活性で、臨床的な裏付けはない)
  • 抗酸化作用(実験室での試験でフリーラジカルを中和したポリフェノールによる)
  • 抗シワ作用(無毛マウスに発酵・非発酵の抽出物を用いて観察された作用で、人での研究はない)
  • 抗肥満作用(脂肪細胞と肥満マウスで熱産生と脂肪酸酸化の促進が観察されたが、人では確認されていない)

フィトケミカルプロファイル

  • イソフラボン類
  • キサントノイド
  • クメスタン類
  • ケイ皮酸類
  • フラボン類
  • マンギフェリン

Cyclopia intermediaの葉と茎の化学分析により、これらのポリフェノール群が確認されています。特に注目されるのは、マンゴーにも含まれるキサントンの一種であるマンギフェリンと、エストロゲンに似た作用をもつ物質を含むイソフラボン類とクメスタン類です。この成分構成があるため、ホルモン感受性の疾患がある人やホルモン剤を使用している人が注意すべき点として、イソフラボンの含有量が禁忌と副作用の項で取り上げられています。

調製方法(茶、チンキ、エキス)

  • エキス
  • カプセル
  • 浸出液(お茶)
  • チンキ

伝統的な飲み方は浸出茶ですが、カプセル、エキス、チンキは植物の成分を濃縮した現代的な製品です。そのため、ホルモン、妊娠、薬物相互作用に関する注意にいっそう気を配る必要があり、用量や使用期間は医療専門家と相談して決めるようにしてください。

他の植物との相乗効果

呼吸器のためのブレンドティー

ハニーブッシュに甘草(Glycyrrhiza glabra)とショウガ(Zingiber officinale)を組み合わせたブレンドは、咳や気管支の不快感をやわらげるために伝統的に用いられてきました。このブレンドでは、ハニーブッシュが抗酸化物質を、ショウガがジンゲロールを、甘草がグリチルリチンをもたらします。痰を切り、気道を落ち着かせる飲み物という評判は伝統的な記録に基づくもので、この組み合わせを対象とした臨床試験によるものではありません。また、甘草は摂りすぎたり長期間使用したりすると血圧を上げるおそれがあるため、このブレンドは高血圧の人や妊娠中の人には適しておらず、数日間の使用にとどめるべきです。

日々の健やかさのためのブレンドティー

ハニーブッシュにカモミール(Matricaria chamomilla)とルイボス(Aspalathus linearis)を合わせると抗酸化物質を豊富に含む飲み物になり、一日の終わりにくつろぐために伝統的に飲まれてきました。ハニーブッシュとルイボスはもともとカフェインを含まず、カモミールは伝統的に言われている鎮静作用を添えます。このブレンドは夜の習慣や休息のひとときによく取り入れられますが、不安や不眠に対する医療的な手段とみなすべきではなく、カモミールが属するキク科(Asteraceae)の植物にアレルギーがある人は避けてください。

レシピと利用法

レモンとミントのハニーブッシュアイスティー

暑い日に向くさわやかな飲み物で、ハニーブッシュはカフェインを含まない甘みのあるベースとなります。この植物を日常の飲み物として楽しんできた伝統的な記録に沿ったレシピで、薬効をうたうものではありません。

材料:

  • ハニーブッシュの乾燥した葉と茎 大さじ2
  • 水 500ml
  • フレッシュミントの葉 適量
  • はちみつまたは天然甘味料(お好みで)
  • レモン果汁 1個分

作り方:

  1. 沸騰した湯500mlでハニーブッシュを濃いめに浸出させます。
  2. 完全に冷ましてから冷蔵庫で冷やします。
  3. 冷えたら、レモン果汁、ミントの葉、好みではちみつを加えます。
  4. 氷を入れて提供します。

基本のハニーブッシュティー

南アフリカの伝統的な飲み方に最も近い方法で、乾燥した葉と茎を沸騰した湯に浸して抽出します。この温度は、禁忌と副作用の項で触れている微生物汚染への注意にもかなっています。

材料:

  • ハニーブッシュ(Cyclopia intermedia)の乾燥した葉と茎 大さじ1
  • 沸騰した湯 250ml

作り方:

  1. ハニーブッシュをカップかティーポットに入れます。
  2. 沸騰した湯を注ぎます。
  3. ふたをして5分から10分蒸らします。
  4. こしてから少し冷まし、そのままか少量のはちみつを加えて飲みます。1日3回までを目安にしてください。

ホルモン感受性の疾患がある人、妊娠中・授乳中の人、抗凝固薬を使用している人は、このように日常的に飲み始める前に医療専門家に相談してください。

上記の調製法は伝統的な記録に基づくものであり、専門家の助言に代わるものではありません。内服される前に、本記事に記載されている禁忌および相互作用をご確認ください。

関連する療法

植物療法

南アフリカの植物療法において、ハニーブッシュは伝統的に使われてきた植物として重要な位置を占め、民間医療ではさまざまな不調に用いられてきました。その抽出物は、呼吸器や消化器の不快感を対象とした製剤や、全般的な強壮剤として販売される製品にも配合されています。研究者は現在もさまざまな用途におけるこの植物の可能性を探っていますが、得られている結果は主に実験室や動物での研究によるものです。そのため、これらの製剤は伝統的な利用の範囲にとどまり、効果が証明された医療の手段とはいえません。

機能性栄養学

抗酸化物質を豊富に含み、カフェインを含まないことから、ハニーブッシュは機能性食品とみなされ、心血管の健康、細胞の保護、全般的な健康を意識した食生活によく取り入れられています。ただし、こうした結びつきは主にポリフェノールの含有量に基づくもので、この飲み物を用いた臨床試験に基づくものではありません。禁忌と副作用の項の注意、特にホルモン感受性の疾患がある人や抗凝固薬を使用している人への注意を守れば、ほかの飲み物の代わりに日常的に飲むことができます。

禁忌と副作用

ハニーブッシュは、飲み物として適量を摂る限り、ほとんどの人にとって一般に安全と考えられています。ただし、特にイソフラボンを含むことから、いくつかの注意点と起こりうる副作用を考慮する必要があります。

ハニーブッシュ(Cyclopia intermedia)は南アフリカで伝統的なお茶として飲まれており、エストロゲンに似た作用をもつ可能性のあるイソフラボンを含んでいます。同じ属のCyclopia genistoidesの抽出物を用いた実験室での研究では植物エストロゲン活性が観察されており、以下の注意が必要であることを裏づけています。

副作用

  • アレルギー反応:まれではありますが、マメ科(Fabaceae)の植物に過敏な人にはアレルギー反応が起こることがあり、こうした人はハニーブッシュを避けてください。
  • 消化器の不調:まれに、飲みすぎると軽い胃腸の不快感が起こることがあります。

注意事項

  • 甘草を含むブレンド:相乗効果の項で紹介した甘草を含む組み合わせは、高血圧の人や妊娠中の人には適していません。
  • 妊娠・授乳:妊娠中や授乳中は、専門家の指導なしに使用しないでください。この時期におけるハニーブッシュの安全性は十分に確立されておらず、イソフラボンの含有量について医療専門家の評価が必要です。
  • 微生物汚染:まれではありますが、発酵工程で微生物汚染が起こることがあるため、安全のために少なくとも60 °Cのお湯で浸出させることをおすすめします。
  • ホルモン感受性の疾患:乳がん、子宮体がん、卵巣がんなどのホルモン感受性の疾患がある場合は、医師の指導なしでの使用に注意が必要です。

薬物相互作用

  • 抗凝固薬とホルモン剤:相互作用の可能性があるため、ホルモン剤や抗凝固薬との併用には注意してください。
  • 薬物代謝酵素:ハニーブッシュは薬を代謝する酵素と相互作用し、一部の薬の効き目や生体利用率を変える可能性があります。そのため、薬を服用している人は、日常的に飲む前に医師に相談してください。

豆知識

独特の香りと味わい

英語で蜂蜜の低木を意味するhoneybushという通称は、花の甘い香りに由来しています。この香りの特徴は、カップの中でも自然の中でも、この植物が愛される理由のひとつです。浸出茶の味はよくルイボスにたとえられますが、甘みがよりはっきりしているため、ハニーブッシュはやさしい飲み物を求める人にとって、自然な風味が楽しめる心地よい選択肢になっています。

ハニーブッシュティーと緑茶の違い

緑茶(Camellia sinensis)とは異なり、ハニーブッシュティーは長く浸出させても苦くならないため、風味を損なうことなく長時間浸して、より多くの成分を引き出すことができます。南アフリカの農村部の一部では、ハニーブッシュを入れたポットをかまどの上に置いて浸出させ続けるのが一般的で、家の中によい香りが漂い、訪れた人にいつでもお茶を出せるようになっていました。

山火事への強さ

南アフリカ南西部に特有の低木植生であるフィンボスの多くの植物と同じく、Cyclopia intermediaもこの地域で頻繁に起こる火災に適応しており、火が通り過ぎたあとに木質の根系から再び芽を出すことができるため、生態系の中で存続し続けています。この回復力は厳しい環境への適応を示すもので、この種のハニーブッシュの多くがいまも野生の個体群から収穫されていることを考えると、持続可能な収穫を後押しする点でもあります。

よくある質問

ハニーブッシュティーはどうやっていれますか?

ハニーブッシュの乾燥した葉と茎を大さじ1杯、沸騰した湯250mlに入れ、5分から10分浸出させてからこすだけです。温かくても冷やしても飲むことができ、そのままでも、はちみつやほかの天然甘味料を加えてもかまいません。十分に熱いお湯を使うことは、禁忌と副作用の項で説明している微生物汚染への注意にもかなっています。

ハニーブッシュティーにカフェインは含まれていますか?

いいえ、ハニーブッシュティーはもともとカフェインを含まないため、夜を含めて一日のどの時間帯でも、眠りを妨げる刺激を気にせずに飲むことができます。そのため一日の終わりの飲み物として選ばれることが多く、カモミールやルイボスと組み合わせて飲まれることもよくあります。

ハニーブッシュティーの原産地はどこですか?

ハニーブッシュティーは、南アフリカのケープ地方の山々に自生する低木Cyclopia intermediaの葉、茎、花から作られる浸出茶で、商業的に販売されるようになるずっと前から先住民の共同体で飲まれていました。蜂蜜を思わせる自然な甘い風味で知られ、従来のお茶に代わるカフェインを含まない飲み物として人気を集めています。

ハニーブッシュティーにはどのような効果があるとされていますか?

南アフリカの伝統では、ハニーブッシュは主に咳や呼吸器の不調をやわらげるために用いられてきました。一方、実験室や動物での研究では、抗酸化作用、熱産生と脂肪酸酸化の促進、発酵・非発酵の抽出物によるシワへの作用が報告されています。これらの結果は予備的なもので、人を対象とした臨床試験では確認されていないため、このお茶が医療の代わりになることはありません。

ハニーブッシュティーを避けるべきなのはどんな人ですか?

妊娠中や授乳中の女性は、専門家の指導なしにハニーブッシュを使用すべきではありません。また、乳がん、子宮体がん、卵巣がんなどのホルモン感受性の疾患がある人は注意が必要で、飲む前に医師の指導を受けてください。ホルモン剤や抗凝固薬を使用している人も相互作用の可能性があるため注意が必要で、マメ科の植物にアレルギーがある人はこの植物を避けてください。

ハニーブッシュはエストロゲンのように働くことがありますか?

ハニーブッシュには、エストロゲンに似た作用をもつ可能性のあるイソフラボンが含まれており、この作用はCyclopia属の植物を用いた実験室での研究で観察されています。そのため、乳がん、子宮体がん、卵巣がんなどのホルモン感受性の疾患がある場合は、医師の指導なしでの使用に注意が推奨されており、ホルモン剤を使用している人にも同じ注意が当てはまります。

ご注意: 本コンテンツは情報提供を目的としており、医療専門家の助言に代わるものではありません。薬用植物を使用する前に、特に妊娠中、授乳中、または薬を服用中の場合は、医師または専門家にご相談ください。

参考文献

引用文献 8件

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8件の引用文献 (8 査読済み)に基づく。

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